最後の記憶は校舎の中。
職場である保健室の己のディスクに向かって、書類を作成しているところだった。
サボリに来たガキ共をあしらって追い返し、若さの有り余って怪我をした子供の手当をして体調を崩した子供をベッドに押し込み、カウンセリングと行かないまでも昨今の若者の悩みを聞いてやる。そんなことをしていた、一日の動きを日誌に記しているところだった。
秋風が優しくカーテンを揺らし、ふわりふわりと襲い来る眠気。
どうせ誰もいないし、必要があったらお声が掛かるだろう。そんな言訳にもならない言訳をして、俺は重力に従って目蓋を閉じた。
右手に持ったペン。だらしなく左肘をディスクについて、その手に顎を乗せて。はらはらと風がノートをめくってゆく音を遠くに聞いて、緩やかに眠りの世界へと旅だった。
***
»» READ MORE